キャンプの時に必要になるのが寝袋です。
寝袋の質で睡眠の質が変わるので、慎重に選びたいですよね。
でも寝袋は販売メーカーも多く、更にその中でも素材や種類がたくさんあるので選ぶのが大変です。
今回は、寝袋の種類が豊富にあるメーカー「モンベル(mont-bell)」の寝袋に絞って情報を集めてみました。
公式のモンベルページにも寝袋一覧はあるのですが、価格と色を一緒に比較したかったので、独自の一覧表を作ってみました。各項目についても説明していますので、一覧表で比較しながら最適な寝袋を探してみてください。
また、モンベル寝袋の中で私が持っている「バロウバッグ」の使い心地についても紹介します。
目次
モンベル寝袋とは
モンベルは登山やアウトドア用品を販売しており、1975年設立という長い歴史と知名度が高いブランドです。
その中でもモンベルの寝袋は種類が豊富で機能も充実しているので、初心者から玄人まで安心して購入できます。
しかし種類が豊富で選択の幅が広がる半面、その中から一つを選ぶのが大変です。
多くの寝袋を一目で比較できるよう、一覧表にまとめましたのでご覧ください。一覧表のあとに各項目について説明していきます。
モンベル寝袋一覧
一覧表
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商品名 | 素材 | 伸縮率 | ジッパー/ ジョイント |
対応温度域 | 特徴 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
EXP | #0 | #1 | #2 | #3 | #5 | #7 | |||||
シームレスドライ ダウンハガー900 |
ダウン | 135% | 右/ ✖ |
57,000 | 47,000 | スパイダーバッフルシステム採用の防水モデル。 | |||||
シームレス ダウンハガー900 |
ダウン | 135% | 右/ ✖ |
65,000 | 57,000 | 44,000 | 37,000 | 高い保温性と軽量性を持つスパイダーバッフルシステム採用。 | |||
ダウンハガー800 | ダウン | 135% | 左右/ 〇 |
66,000 | 54,000 | 45,000 | 38,000 | 30,000 | 26,000 | 快適性を実現する伸縮機能をすべて搭載 | |
30,000 | |||||||||||
アルパイン ダウンハガー800 |
ダウン | 120% | 右/ ✖ |
52,000 | 42,000 | 35,000 | 28,000 | 24,000 | 22,500 | 軽量コンパクトながら快適な寝心地を実現 | |
ダウンハガー650 | ダウン | 135% | 左右/ 〇 |
39,000 | 33,000 | 28,000 | 23,500 | 20,000 | 抜群の快適性とコストパフォーマンスに優れる | ||
バロウバッグ | 化学繊維 | 135% | 左右/ 〇 |
20,500 | 19,500 | 17,500 | 14,500 | 13,500 | メンテナンスが容易で優れた快適性を実現 | ||
14,500 | 13,500 | ||||||||||
アルパイン バロウバッグ |
化学繊維 | 120% | 右/ ✖ |
18,500 | 17,500 | 16,500 | 13,000 | 12,000 | 11,500 | 保温性と速乾性に優れメンテナンスも容易 |
この一覧では主要な7モデルを記載しております。
そして、各モデルの対応温度域(EXP・#0~#7)別に商品価格と色を表示しています。
ちなみに、私が持っているのが「バロウバッグ」の#3です。
こうやって一覧で見ると、だいぶリーズナブルなものを選んだなと思ってます。笑
では、下記から各項目について説明していきます。
対応温度域
まず、表のヘッダー中央部分にある「対応温度域」です。どのくらいの気温での使用想定かというものですね。
寝袋を選ぶ際、まずこれが指標になるのではないかと思います。
モンベルの寝袋には対応温度域として#0~#7の表記で設定しており、バロウバックの商品場合、下記のようになっています。
MONT-BELLオンラインショップより引用
#の後の数字が0に近いほど寒さに強いということになりますね。
※商品ごとに設定されている対応温度域が若干異なるので、厳密には各商品の情報をご確認ください。
大まかに適切な季節で分類すると、
冬・・・#0 #1
春秋・・#2 #3
夏・・・#5 #7
といった感じでしょうか。
また、#0より一段階高機能の「EXP」という設定も「ダウンハガー800」のみ存在します。
では、ここに書かれている”エクストリーム温度”、”リミット温度”、”コンフォート温度”とは何なんでしょうか?
【コンフォート温度】
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い人が、リラックスした体勢で寒さを感じることなく睡眠できるとされる温度です。【リミット温度】
一般的に代謝が高く、寒さに対する耐性が高い人が、寝袋の中で丸まった状態で寒さを感じることなく睡眠ができるとされる温度です。【エクストリーム温度】
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い人が、寝袋の中で丸まった状態で厳しい寒さを感じ、震えを伴いながら6時間まで持ちこたえられるとされる温度です。
簡単に略すと、私は下記のように解釈しました。
コンフォート温度・・・寒さに弱い人が大丈夫な寒さ
リミット温度・・・・・寒さに強い人が大丈夫な寒さ
エクストリーム温度・・生きてられるぎりぎりの寒さ
エクストリーム温度はとりあえず無視してください。笑
モンベル自体も、エクストリーム温度の温度域での使用を推奨していないと言ってます。
リミット温度もありますが、コンフォート温度を見て購入しておけば間違いないでしょう。
収納袋の下面にも#番号と温度域がそれぞれ記載されているので、現物を購入する時はしっかり確認して購入しましょう。
素材:ダウンと化学繊維の違い
寝袋の中綿にはダウンと化学繊維の2種類の商品が存在するので、それぞれの特徴を抑えて選ぶようにしましょう。
ダウンと化学繊維のメリットデメリットは下記になります。
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ダウン | 軽い 保湿性が高い やわらかい | 濡れに弱い 洗濯が手間 価格が高い |
化学繊維 | 濡れに強い 洗濯が簡単 価格が安い | 重い かさばる |
「ダウン」は質が良いけど高額で手入れが大変で、
「化学繊維」は安くて手入れが簡単だけど少し重くてかさばる、
といった感じですね。
本格的に拘りたい方はダウンを選んでもいいと思いますが、化学繊維でも十分寝袋として快適に使用できます。
しかし、重量と収納時のサイズでは思ったよりダウンと化学繊維で違いがありました。
例
【ダウン】ダウンハガー800 #3
重さ595g、 収納時サイズ14 × 28cm
【化学繊維】バロウバック #3
重さ1,085g、収納時サイズ18 × 36cm
同じ#3でも重さは2倍近く違うんですね。
車でキャンプなど行く時は気にしなくてもいいかもしれませんが、登山などで寝袋を持ち歩くことがある場合は軽さを重視して選んだ方がいいかもしれません。
伸縮率
モンベル寝袋の特徴として、「生地が伸びる」が挙げられます。
MOnt-bellオンラインショップより引用
120%~135%の伸縮率があり、伸縮率がある方が寝袋の中で体を動きやすくなり、より快適な睡眠ができるようになります。
ジッパー/ジョイント
ジッパーが左右どちらについているか、2つの寝袋をジョイント(合体)できるのかというものです。
ジッパーは利き手側にあった方が開け閉めが簡単にできるのでおすすめです。右利きの人が多いので右ジッパーの商品が多いですね。でも実際そこまで頻繁に開け閉めしないので左利きの人もあまり心配しなくて大丈夫でしょう。
そして、モンベルの寝袋の特徴として、寝袋をジョイント(合体)できる商品があります。ジョイントできる商品でも、左右のジッパーの寝袋をそれぞれ購入する必要があるので注意してください。(右ジッパーと右ジッパーや、左ジッパーと左ジッパーではジョイント不可)
私が持っている「バロウバッグ」もジョイントでき、夫婦で左右のジッパーを買いました。しかし結局ジョイントして寝たことはありません。笑
お子さんと一緒や、仲のいい夫婦・カップルでしたらジョイント機能があるとわくわくすると思います。笑
ジョイント方法は、後ほどジョイント(合体)方法で紹介しています。
購入シチュエーション
以上の情報を踏まえ、どんな方にどの寝袋が合うのか勝手にシチュエーションしてみました。
1. 車でファミリーキャンプ(キャンプシーズンのみ)
まず一つ目ですが、この状況でキャンプに行く方が多いのではないでしょうか?
この場合、
・条件①:車に荷物を積める➞大きさや重さはさほど気にしなくていい
・条件②:キャンプシーズンしか行かない➞寒い時期用は必要ない
また、ファミリーキャンプではお子さんがいる場合が多いと思うので、
・条件③:購入する寝袋が多くなる➞なるべくリーズナブル
・条件④:お子さんが汚す可能性がある➞洗濯が楽
・条件⑤:親子でジョイント(合体)して楽しみたい
という条件があるとします。
その場合、条件①③④でおのずと化学繊維の2商品「バロウバッグ」「アルパインバロウバッグ」に選択が絞れます。
次に条件⑤で、バロウバッグに絞ることができます。
最後に条件②で#3か#5で絞れます。
あんなに多くの寝袋がある中でこんなに早く2種類まで絞ることができました。
あとは、自分やお子さんの寒さへの強さや、好みの色などで選んでいけばいいと思います。
2. バイクで年中ソロキャンプ
次に、一人でキャンプを楽しむ方のシチュエーションです。
この場合、
・条件①:バイクでキャンプ道具を運ぶ➞軽くてコンパクトがいい
・条件②:年中キャンプする➞冬でも耐えれるもの
また、勝手な条件として、
・条件③:寝相が悪い➞伸縮率が高いほうがいい
も追加します。笑
まず条件①で軽くて収納時コンパクトな「ダウン」商品の方に絞れます。
次に条件②で、#1か#2に絞り、条件③も加えると「シームレスダウンハガー900」「ダウンハガー800」「ダウンハガー650」の3種類に絞れます。
#0は冬に山の中とか行くのであれば選択肢に入ると思いますが、キャンプでは#1までで大丈夫でしょう。(条件によりますが)
あとは予算と自身の寒さへの耐性を考えて選ぶといいでしょう。それでも予算オーバーの場合は、重さと収納時の大きさを妥協して化学繊維を選ぶしかないですね。
以上のように、一覧表を活用して条件によって消去法で絞っていけば候補が簡単に見つかると思いますので、ぜひ参考にしてください。
バロウバッグの使い心地
では、ここから私が実際に持っている「バロウバッグ#3」を実際に使った感想を書いていきます。
「バロウバッグ」はモンベルの他の寝袋に比べると少し下位の方になる商品ですが、コスパが良く使い勝手がいいモデルです。
寝心地・暖かさ
寝心地については、適度な柔らかさと程よい肌触りでとても快適です。
表面の方は少しツルツルした感じですが、内側はサラサラした肌ざわりです。
持っているのが#3なので、コンフォート温度(寒さに弱い人が大丈夫な寒さ)が6℃と冬にはあまり適していないですが、春秋であれば十分に活躍します。
真冬(夜は-3~-5度くらい)にキャンプ行ったときに#3を使ったことがありますが、ヒートテック数枚着てダウンジャケット着た上にこの寝袋でも寒かったです。笑
特に足元が冷えて大変でした。ホッカイロと湯たんぽで何とか凌ぎましたが、真冬で#3の寝袋は厳しいので注意してください。
収納時
収納時のサイズは18 × 36cmで、実際に持ってみるとこんな感じです。
大きさは産まれたての赤ちゃんくらいですかね。(多分)
化学繊維なので、ダウンに比べれば大きいですが、これが布団と考えればだいぶコンパクトだと思います。
ジョイント(合体)方法
この「バロウバッグ」はジョイントができ、私もジョイントするために2つ左右のジッパーで購入したので、ジョイントの方法を紹介します。
①2つ寝袋を並べてジッパーを全開に開けて最後も外します。
②お互いの上下のジッパーを結合します。
下ジッパー結合 上ジッパー結合
③上下のジッパーを上まで閉めればジョイント完了です。
上ジッパー開いた状態 上ジッパー閉めた状態
なんか楽しそうな雰囲気が伝わってきますが、寝る時に寝袋で囲われてるのに加え、ジョイントして2人でいると窮屈に感じるのであまり使わないかもしれません。
メンテナンス
「バロウバッグ」は化学繊維なのでダウンに比べて手入れが楽です。ダウンはダウン専用の洗剤が必要になりますが、化学繊維は家庭用洗剤で洗うことができ、洗濯表記は下記のようになっています。
洗濯マークの中の左上は「液温は40℃を限度とし、手洗いができる」という意味らしいので、お風呂などで手洗いで家庭用洗剤を使って洗えばOKです。おそらく洗濯機でもネットに入れたりすれば大丈夫だと思いますが、念のため手洗いで行った方がいいでしょう。
また、右上のマークは「日陰のつり干しがよい」のマークなので、洗った後は家の中で吊るして乾かしましょう。
十分に乾かさないまま収納するとカビなどの原因になるので、しっかり裏面なども確認して乾燥させてから収納するようにしましょう。
最初に買う寝袋で迷ったら「バロウバッグ」
私自身、最初に買った寝袋がこの「バロウバッグ」で今も使っているのですが、リーズナブルな割に冬以外は万能に使うことができました。
初心者がまず購入する寝袋として「バロウバッグ」をお勧めしたいです。
その後使っていく中で寒い時期もキャンプに行きたいなどになってきたら少し高額が寝袋を検討していってもいいと思います。
まとめ
モンベルの寝袋一覧から選び方、「バロウバッグ」の使い心地まで紹介してきました。「バロウバッグ」を購入した時はこんなにしっかり分析して購入しなかったですが、結果的に最初にこれを選んでよかったと思っています。
これから更にキャンプで寝袋を使って、キャンパーとして更にレベルアップしたら寝袋も高級なモデルを検討してみたいと思います。(もちろんこの一覧表を活用して)
ぜひ皆さんもこの記事を参考にして頂き、「この寝袋を選んで良かった」と言えるものと出会えるのを願っています。
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